TMSで思うこと

今日の金曜日、そして明日、明後日と東京モーターサイクルショーだ。今回もいろんなバイクに接することができて楽しかったが、KTMの電気バイクはかなり現実味があって乗る気をそそられた。パラレルツイン新型スーパーテネレのワイルドな雰囲気と新しいムルティストラーダの洗練された美しさも本当にワクワク。それと同じくいろんなブースをまわって新製品をチェックするのも楽しい。今回はスクールの受講生でもあるインターフォンF4の輸入者Tさんのオーダーでトークショーを依頼された。まあ、のっけからハイテンションでぶっ飛ばしてしまって、相手をしてくれた初代ミニスカポリスの理子さんもショーの後はしばらく放心状態だったな。インカムを使うとスクールでは何かと便利で楽しいってことをいろいろ脱線しながらトークしたけど、KRSのタンデムではリアルタイムに私の乗り方のエッセンスが実感できることだろう。KRSに来て是非ともレベルアップして欲しいね。で、その次のトークショーはKRSの先生を担当するベスラーのFさんのところへ。近くでやってもトークショーなんて人からもらい物の駄洒落を連発しながらトークを開始。パリダカのお話しと直線練習の重要性を語ったけど、やっぱりここでもFさんのトーク時間はわずか。私が全開トーク。Fさん、ゴメン。でも、ベスラーの魅力は伝え切れたでしょ?ともあれブレーキ能力の重要性をいろんな形で語ったけれど、実は深い砂漠って走行抵抗がすごく大きくてブレーキは不要と思えるぐらいにアクセルオフの瞬間にガクッと止まってしまう。なんてことも触れたけれど、やっぱりブレーキというのは整備最重要項目でもある。インターフォンF4もあればやはり便利。そしてライディングテクニックは飛ばさなくても不可欠。この三つがちゃんとリンクしてこそライディングは楽しいし、ライダーの可能性を高める。トークを聴いてくれた方、ぜひともちゃんとそこんところをわかって欲しいな。ショーは見るだけではなく、聴くだけでもなく、ライブで強くいろんなことを感じて次のアクションの原動力にしていただきたい。そんな気持ちで私は熱く語った。見ていた人に「柏さん、またまた燃えてましたね」と言われたけど、私にできることはバイクの魅力を語り、安全と楽しさのためのテクニック伝授で完全燃焼すること。今年のTMSでやっぱりその原点が確認できた。いろんな人に初めてお会いできるって幸せだ。またどこかで、ピース。

Filed under: ひとりごと… — Hideki Kashiwa 1:48 AM

邂逅はコウカイだった。

 偶然に出会うことを邂逅というけれど、昨日のインタビューも、まさに邂逅だったと思う。ジャーナリストだから私が取材することが大半で、取材される側にまわることはあまりない。今回は取材される側だった。取材の方は私よりもひとまわり年が上のMさん。そのMさんとはまさに20年ぶりかなお会いするのは。お元気な様子はMさん執筆の記事を読んでうかがい知っていたのだが、直接にお会いする機会がなかった。当時はある用品メーカーのカタログやバイクメーカーのカタログを製作するデザイナー&ディレクターだったMさんだから、私の家でのインタービューは次から次に話が盛り上がってしまって、特に私が話のテーマから脱線する典型なので、さそがし原稿にまとめるのが大変だと思う。

 いろんなカタログを持ち出して、このカタログはあの有名な大先生のガレージで撮影したものなんですよ。このカタログに出ているライダーのシルエット、実は私なんです。なんて調子でインタビューアーが自分の作品の四方山話を展開。もちろんてんこ盛りのコメントで私が応える。時間がドンドンすご〜く早く流れていく。「では、これ、誰かわかりますか?」とMさんに訊かれ、私は「はい、簡単です。元ワークスライダーの○○○之」さんですよね。体型とライディングフォームでわかりますよ。といった業界内での仕事をしていないとわからないようなお話しから、実は世界的に有名だったあの○○○○さんが「カタログ撮影中に転倒しちゃったんですよ」とか「夜通しで、伊豆のあの場所で、このバイクのカタログ撮影のライダー」をやったんですよ、と私もその時のエピソードを披露させていただいた。で、今度は私の自慢のカタログのひとつになっているライラック、ラビット、シルバーピジョンといった50年以上前のカタログを披露して、大先輩を相手にライラックと、ラビットとシルバーピジョンの衰退・撤退と関連する事実と私の推測のお話やら、KRSというスクールのコンセプトとか、なんでジャーナリストを始めたの?という質問に答えたり、なんで3気筒のタイガーを選んだの?イマドキのバイクのお話しなど、まさに四方八方にひろがった。

 まあ、そんなことになることはお互いに予想していたので先にバイクの撮影を雨が降る前にやっておこうと言うことで、ある場所に行って撮影していただいた。で、そこで私は根っからのお調子者。案の定、事件は起きた。「ここならローアングルで空抜けでも撮れますし、私があそこに降りれば上から俯瞰で撮れますよね」。まさにアウンの呼吸で話がスッとまとまり、まず後ろの背景が綺麗な一般道をパリダカよろしくスタンディングで走り、その後に低いところに降りてゆったり走った。撮影はあっという間に終了した。カタログだと1日かけても撮れないことが多い。ザーザーの雨が理由で晴れ待ちで某H社のバイクのカタログ撮影で3日待つことも経験した。70年代という時代がそれを許した。今はロケすら行かないことがあるし、行ってもあちこち簡単にデジタルで修正。そんなカタログ多いですよね、と嘆いたこともあった。で、改めて上を見上げた。あ〜、まずい。「助けてポ〜パ〜イ」とオリーブが叫ぶ。すると「なんてこったい」と驚くポパイ。そんな心境か。古すぎてわからない人が多いだろうが、アラフィフならわかってよね。で、これを後の祭りというのだろう。降りるための小道が急斜面というのはわかっていたが、上り斜面の途中に20センチばかりの段差があるじゃないの!しかも助走場所はガレた小石・中石ばかり。しかも上がりきるところは草だらけ。つまり、すごく滑りやすい。うーん、しかもタイガーってでかいし、ノーマルタイヤだ。ピッカピカに磨いているし、キズを付けたくないし、倒したら簡単に起こせないことだって考えられる。困った。心臓がバクバクしてきた。近くの友達に電話してみようか。「助けてくれ!」って。やっぱり、アホなんだね私って。一応、嘆く。落ち着いているフリをしてもっと簡単に上がれるところを探したが、上がれそうなところはなかった。つまり、行き止まり。これがオレの人生か。元の場所に戻り、大きく息を吸ってからゆっくり吐いて、イメージトレーニングをして、リヤのトランクを外してタイヤの空気圧を下げて、さあ、行くぞ。ことはあっけなく終了。

この顛末をずっと見ていたMさんと通りがかりのオバチャンやオジサンや小さな子供が思わず拍手!助走時のタイヤ痕すら残さず綺麗に上がることができた。でも、やっぱりお馬鹿なことをやるものではありません、と反省しつつMさんからのインタビューを自宅で受けたという流れ。でも、そんなお馬鹿な私の実態も含めて走ってナンボの私、いろんなドジの経験をしてきたことも現場で見てもらえたのでかえって良かったのかもしれない(ひたすら前向き)。

ありのままの私を見て知って、いろんな経験談といろんな乗り方・ノウハウを読者やスクールに来てくれる方に、お伝えしていく。私は世界や日本の最高峰の速さなんて持っていないけれど、一般のライダーが陥るいろんな罠にひかからないで賢く楽しく成長していくためのジャーナリストでありたいしスクールでありたい。そのノウハウで成長していただく姿を見るのが一番の生き甲斐だとMさんからの最後に質問にこたえた。Mさんは降り始めた雨の中を帰って行った。お互いにすごく喋って疲れて、きっと今日は爆睡モードだ。と思いつつ、やっぱりあの急斜面を思い出した。みなさん、何でも自信過剰はダメですよ。反省!

皆さん、控えめの心意気の中で賢く逞しく、徐々にレベルアップしましょうね。スピードって魔物。難しいことに挑戦するのも周到な準備があってこそ。これってここのテーマを考えると邂逅(カイコウ)じゃなくて後悔(コウカイ)だろうって?はい、その通りです。

Filed under: ひとりごと… — Hideki Kashiwa 11:30 AM

DVD3は3月20日発売だけど、23日!

kashiwa_03_jacket待望のDVD3は3月20日が発売日とこの前書いたけど、23日だって。というのは全国一斉の20日に、あちこちの店で並ぶのかというと23日の方が確実だかららしい。でも、とりあえず1本とか2本とか各店舗に置いて、すぐに在庫が切れるかもしれないので、在庫切れの場合は注文して下さいね。ビール飲みながらボーッと見るのもいいけど、正座して呼吸しながら、冷静に見ても良いし、逆立ちして、かなり熱くなって気合いを入れてイメージトレーニングに使ってもらってもいいかな。諸般の事情でバイクに乗れない方、家族に隠れてこっそりと見たい方も、通勤時に携帯電話に画像を入れてライテク学習しているそこの貴方も、怪我して今は乗れないけど、いつか乗れるときのためにこのDVDで英気を養って下さい。簡単そうなテクニックも、なかなかどうして高度かつ有機的にテクニックが構成されている場面が発見できるかもしれません。ともあれ、DVDをじっくり見抜いて安全と楽しさアップに活かして下さいね。それとDVD1,2,3どれでも良いから、見た感想などを教えて下さい。そしてツーリング先やショップなど私を見かけたら遠慮なく声を掛けて下さい。バイクのこと、ライテクのこと、ちょっとの時間でもお話しができたら嬉しいです。

Filed under: ひとりごと… — Hideki Kashiwa 10:55 PM

新作DVD3! 3月20日発売です。

好評を頂いているビッグマシンを自在に操る1と2の続編DVD3がいよいよ発売です。3月20日にはバイク用品店などで並ぶでしょう。並んでいなかったら、「柏秀樹のライテクビデオ、DVD3を注文します!」と大声で叫んでください。できたら3回ほど叫ばれると代金が消費税分レスされます。これは、もちろん冗談です。お店によって入荷されていないかもしれませんが、その場合はちょっと待ってくださいね。注文を入れてください。注文時にはDVD1とDVD2とDVD3をセットで買われると3倍上手くなります(きっとメイビー、パーハップス、プロバブリー)。

ロケ地は長野・八ヶ岳やビーナスライン方面でした。青い空のもと、美しい風景を背景に公道走行に役立つライテクを収録しています。「そんなのわかっている」「オレの方が速い」という方もできたら冷静になって見てください。映像とコメントからさらにイメージを広がらせて、より安全で楽しい自分らしい走りを創造していただきたいのです。1を知って10を生み出す、とでも言いましょうか。DVDを価格以上に活かすのは他でもない、見られる貴方自身なのです。

ともあれ、みなさん、くれぐれも使用上の用法用量を守って!?自分のレベルに合った走り方を探求してください。

飛ばし過ぎや歩行者、他の車両への配慮など、常にご注意下さい。

安全ってけっして退屈ではありません。

テクニックはただ「できる」と言う次元では、その先の進化はありません。

笑顔で見て、笑顔で走って、笑顔でDVDの内容を鋭く検証し続けてください。

ではまた、どこかの道で、ピース!

Filed under: ひとりごと… — Hideki Kashiwa 2:52 PM

温故知新のCB1100

レトロなスタイルのCB1100がデビューした。乗った。楽しかった。そして実に嬉しかった。このバイクに乗って昔の私と、ちょっと前の私と、今の私に、巡り会えたからだ。詳しくはBM誌に、これから書こうと思っている。言いたいことが山ほどあって、200行があっという間に終わってしまうかもしれない。気負いすぎて上手く書けないとまずいなあ。今からプレッシャーだ。ともあれ、4気筒バイクも本当にいろいろあるからバイクは飽きることがない。それは明白な事実だ。

Filed under: ひとりごと… — Hideki Kashiwa 6:19 PM

DVDの「見方」、講習の「受け方」

私のライテクDVD1と2はお陰様で超ロングヒット作として今なお好調に推移しています。見ていただい方の安全と楽しさに少しでも貢献できれば、こんなに嬉しいことはありません。DVD3も編集が終わり次第登場すると思いますので期待してください。出版社側は春頃と言っていましたがもし夏になっても待ってください。で、待っていただく間にDVD1や2をしっかり見ていただきたいのです。新作DVD3はDVDの1か2をしっかりと見て、実践を繰り返した方こそ効果的に見ることができる内容になっているからです。登場するバイクが多少古くても新しくてもバイクが2輪である以上、ライテクの本質は変わらないのですから。

たとえばDVD1と2の基礎となる車体垂直での発進・加速・減速・停止をゆっくりの速度からどれだけ丁寧にできるか。それも「そんなのできる」なんて次元にとどまらないでください。たとえば直線だけではなくUターンでもブレーキでも「できる」にもレベルがあるのです。「やっとこさ」できる、「ときどき」できる、「スムーズ」にできるけどちょっとドキドキする、「スムーズで緊張もせずに」できる、さらに「どんなバイクでもいきなり一発で」できる、もっと上の次元にいたると「傾斜のきつい荒れた路面でも、初めて乗ったバイクで、しかも笑顔できる」ぐらいにたくさんの段階があります。そしてどんなに上手くなっても傲らない自分がそこにいて、これ見よがしに見せるためではなく、自分のスポーツライディングのための探求心として追い続ける。そんな人のためのDVDとして1と2を活用していただきたいのです。でも、私がもっとも望むのは「バイクを車庫から取り出すときに転びまくって、もうやめようか」などとへこんでいる人のためにこそDVDが有効でありたいのです。えてしてそんなDVDは地味で受けがよくないかもしれませんが、そんな大切な要素も盛り込んでDVD3を1と2の続編として完成させたいのです。ツーリング先でのより安全でスムーズなコーナー旋回に関するヒントも盛り込んでいますが、1から3まで全体を通して、バイクに乗って幸せになる。そのためのDVDによるテクニックの伝授なのです。速いから偉い、なんてのはまだ未熟。上手いから偉いなんてのもまだ未熟。どんな小さなバイクであっても古いバイクでも種類を問わず、笑顔で前向きな気持ちでいられる人が安全と楽しさのために真剣に取り組む練習姿勢こそが、まさに最高ではないかと思います。

能書きよりも、まず上手くなりたい。そんな一心で私のDVDを100回以上繰り返し見て、Uターン・走りの達人になった方もいます。技術だけでライディングが完成するわけではありませんが、ひとつの自信の目安になることは確かです。もう一度、ここに書かせていただきたいのです。ライディングにテクニックは不可欠です。心だけで安全に走れるわけがないし、技だけで走り通せるものでもない。まして根性・度胸・体力でバイクのポテンシャルを引き出すことはできない。

バイクって単純な構造なのに、それほど高度で人の知恵を求めるものなのです。

心技体が美しく調和して「智」を導き出すためにDVDを活用していただきたい。DVDは見るという「受動」ではなく、よ〜く見抜く「能動」でこそ価値が生まれます。要するにじっくり分析し科学してくださいってことです。でも、それ以上にスクールに来校して生の私を知っていただければ、きっとさまざまな経験にもとづいた考え方や個々の受講生の個性に応じた上達方法がお伝えできます。DVDの情報が10とすればスクールは1000や10000の価値になるようにしています。

上手くなってからスクールを受けようと思う方。それは逆です。自己流でやっているとかえって遠回り。危険な道。暗夜行路。五里霧中の世界になりやすいのです。一度ついた癖はなかなか直らないものです。特に派手に見えるテクニックよりも有効なテクニックは実のところ、とても地味なのものばかりです。でも、これを軽視すると進化はあるところでパタリと止まってしまうでしょう。

ライディングの癖がないと思っている方、実は人って「なくて七癖」。意外にあるもんなんです。もちろんKRSはスパルタンな講習はしていません。リラックス状態での講習こそ最善の結果になるからです。一方で、KRSでは上手な方のリピーター率も高いのです。何故か。それは受講生がそれぞれのレベルでバイクライディングにある真の安全とダイナミズムをより深く堪能したいという欲求に駆られているからです。ライディングを突き詰めていけば、他のスポーツや世の中のさまざまな事象と共通項があることを知り、そこに広く深い普遍性が見いだせ、知的好奇心まで満たされるからではないかと解釈しています。誰より速いとか上手いという比較などまったく眼中にないし、ビギナーの時のハラハラドキドキなどの不安とその解消法を知っているからこそ、ビギナーに優しいのではないかと思います。

バイクは速くなくても、上手くなくても安全・幸せになれるのです。そしてそんな方が受講されると、身をもって自分の着々と進む進化を強く実感されると思います。私自身まだまだ完璧ではありませんが、少しでも進化して、受講生の安全と楽しさのためにさまざまなバイクワールドをこつこつと提案していきたいと思っています。

DVD第3弾デビューを前にした、今の私の心境です。

Filed under: ひとりごと… — Hideki Kashiwa 12:15 PM
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